大阪府の報告対象建物について
報告種別(特定建築物・建築設備・防火設備)
大阪府内の定期報告制度の運用状況
大阪府の場合、特定建築物の定期調査報告は建物の用途ごとに、報告年度が分けられています。
マンション・アパート等の共同住宅、事務所、老人ホームなどの福祉施設や、パチンコ店などの遊技場といったように、物件の用途によって報告時期が異なりますので、下記表をご参照ください。また必ず特定行政庁又は(一財)大阪建築防災センターから届く定期報告の「通知」をご確認ください。
■特定建築物の定期調査は、3年に1度の報告になります。
■建築設備の定期検査は、毎年1回の報告になります。(※学校、体育館、共同住宅など一部対象外の用途があります。)
■防火設備の定期検査は、毎年1回の報告になります。(※H28年6月1日施行の法改正により新設されました。)
■給水設備及び排水設備の定期検査は、大阪府では報告対象に指定されていません。
大阪府の報告率は?(令和元年6月時点)
【特定建築物】
平成28年度・・・84.4%(対象用途:学校、ホテル・旅館、事務所他)
平成29年度・・・78.9%(対象用途:病院、児童福祉施設等、遊技場、店舗、寄宿舎、混合用途他)
平成30年度・・・72.0%(対象用途:共同住宅)
【建築設備】
平成30年度・・・79.1%
【防火設備】
平成30年度・・・76.2%
※出展:令和元年度 定期報告実務者講習会(一般財団法人 大阪建築防災センター) 配布資料より
上記のように、対象となる建築物の約8割が報告書を提出しています。以前に比べると制度も認知され、報告率は大きく向上しましたが、それでも未報告の建物がまだまだたくさんあります。建築基準法の改正、宅地建物取引業法の改正と、建築物に係る法規も厳格になる中、建物の適切な管理のためにも定期調査・検査を実施しましょう。
法改正で新設された防火設備の検査についても、改正から間もないにもかかわらず75%以上の報告率となっています。防火設備の定期検査は、まだ対象となる防火設備の設置があるかないかはっきりしない建物や対象となる建物でも案内通知が届いていないケースもみられます。特定建築物調査の際などに、資格者に現地を確認してもらい、対象となる場合は早めに手続きをしましょう。一方で、可能性のある建物には案内通知を一斉に送っている特定行政庁もあり、実際には対象外となるケースも見られますので、今一度所有・管理する建物の防火設備内容をご確認下さい。
特定建築物の定期調査報告
※令和3年度は、共同住宅、サービス付き高齢者向け住宅などが対象です。
大阪府の場合、特定行政庁(市町村の担当課)から定期報告の「通知」が届きます。
例年およそ5月中旬頃から6月上旬にかけて順次、所有者又は管理者に発送されます。(※各市町村によって発送時期が異なります。)
大阪府の報告期限は、原則4月1日から12月25日までとなります。
毎年10月頃~年末にかけては、定期調査報告が重なり、(一財)大阪建築防災センターの受付窓口も大変混雑します。早目のお手続きをお勧めします。
※報告期限を過ぎても定期報告が提出されていない場合、年明けの1月下旬~2月上旬頃に特定行政庁より「督促」が送付されますので、記載された期限までに報告を完了しましょう。
令和元・4・7年度に対象となっている建物用途
各用途について①~④いずれかに該当するもの。防火設備の検査についてはⒶに該当するものも含む。 |
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報告対象の用途 |
規 模 ※1 |
学校・学校施設の体育館 |
①3階以上に対象用途があるもの
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ボーリング場・スケート場・水泳場
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①3階以上に対象用途があるもの
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博物館・美術館・図書館 |
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事務所 その他これに類するもの |
①5階以上に対象用途があり、3,000m2以上のもの |
公会堂・集会場 |
①3階以上に対象用途があるもの
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劇場・映画館・演芸場
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ホテル・旅館 |
①3階以上に対象用途があるもの
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令和2・5・8年度に対象となっている建物用途
各用途について①~④いずれかに該当するもの。防火設備の検査についてはⒶに該当するものも含む。 |
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報告対象の用途 |
規 模 ※1 |
病院 |
①3階以上に対象用途があるもの
Ⓐ病院、診療所、児童福祉施設等にあっては200m2以上のもの
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診療所
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児童福祉施設等(※3)
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百貨店・マーケット
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①3階以上に対象用途があるもの
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飲食店 |
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キャバレー・カフェー・バー
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公衆浴場 |
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遊技場(※4個室ビデオ店等に限る) |
①200m2を超えるもの(避難階にのみ用途がある場合も含む。) |
寄宿舎 |
①3階以上に対象用途があり、1,000m2以上のもの
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寄宿舎
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①3階以上に対象用途があるもの
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令和3・6・9年度に対象となっている建物用途
各用途について①~④いずれかに該当するもの。防火設備の検査についてはⒶに該当するものも含む。 |
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報告対象の用途 |
規 模 ※1 |
共同住宅
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①3階以上に対象用途があるもの
Ⓐ200m2以上のもの
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共同住宅 |
①3階以上に対象用途があり、1,000m2以上のもの
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避難階にのみ対象用途がある場合は、定期報告対象外(ただし、Ⓐ及び個室ビデオ店等の用途を除く)
・・・避難階とは、直接地上へ通じる出入口のある階を言います。
(※1)報告対象規模(面積・階数の判断)について、2棟以上ある場合は、各々の棟単位で適用する。(各棟の面積を合計しない。)
(※3)助産施設、乳児院及び障害児入所施設、助産所、盲導犬訓練施設、救護施設及び更生施設、老人短期入所施設等、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設及び福祉ホーム、障害福祉サービス(自立訓練又は就労移行支援を行う事業)施設。
(※4)特定行政庁が条例で定める「個室ビデオ店」「カラオケボックス」「インターネットカフェ・漫画喫茶」「テレフォンクラブ」。
(※5)サービス付高齢者向け住宅、認知症対応型グループホーム、障害者支援グループホーム。
建築設備の定期検査報告
毎年1回の報告が必要です。
例年およそ5月中旬頃から6月上旬にかけて順次、所有者又は管理者に発送され、報告期限は、原則4月1日から12月25日までとなります。
(※前回の検査実施日から、6か月以上空けないといけませんのでご注意ください。例えば、前回年度末の3月に実施した場合、9月以降に検査を実施して報告しなければなりません。)
対象となる建築物の規模については、上記の特定建築物と同じです。
大阪府の場合、建築設備定期検査の対象となる設備は「機械換気設備」「機械排煙設備」「非常用の照明装置」の3種類です。この3種類の中で、対象となる設備の設置があれば検査対象となります。
対象外となる建築物の用途
学校・学校施設の体育館 |
対象外 |
ボーリング場・スケート場・水泳場・スポーツ練習場
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毎年1回の報告が必要な建物用途
博物館・美術館・図書館 |
毎年1回 |
事務所 その他これに類するもの |
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公会堂・集会場 |
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劇場・映画館・演芸場・観覧場(屋外観覧場は除く) |
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ホテル・旅館 |
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病院 |
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診療所(患者の収容施設があるもの) |
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児童福祉施設等(※3) |
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百貨店・マーケット・展示場・物販店舗 |
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飲食店 |
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キャバレー・カフェー・バー・ナイトクラブ・ダンスホール・ |
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公衆浴場 |
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遊技場(※4個室ビデオ店等に限る) |
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寄宿舎 |
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寄宿舎(※5に該当するものに限る) |
非常用エレベーターが設置されている場合に対象となるもの
共同住宅 |
非常用エレベータが設置されているもの (※6) |
共同住宅 |
(※3)助産施設、乳児院及び障害児入所施設、助産所、盲導犬訓練施設、救護施設及び更生施設、老人短期入所施設等、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設及び福祉ホーム、障害福祉サービス(自立訓練又は就労移行支援を行う事業)施設。
(※4)特定行政庁が条例で定める「個室ビデオ店」「カラオケボックス」「インターネットカフェ・漫画喫茶」「テレフォンクラブ」。
(※5)サービス付高齢者向け住宅、認知症対応型グループホーム、障害者支援グループホーム。
(※6)ただし、堺市と池田市は非常用エレベーターの設置の有無に係わらず建築設備の検査については報告対象外。
共同住宅の建築設備検査は、住戸以外の共用部分(ホール・廊下・階段・集会室・管理人室等)に設置されている建築設備が報告対象。
防火設備の定期検査報告
毎年1回の報告が必要です。
平成28年6月1日施行の法改正により、新たに新設された定期報告となります。火災死亡事故を受けて、より専門的に防火設備の作動状況や連動機構の検査を行うこととなりました。
特定建築物や建築設備と同じように、5中旬頃から6月上旬にかけて順次、所有者又は管理者に案内通知が発送されます。報告期限は、原則4月1日から12月25日までとなります。
(※前回の検査実施日から、6か月以上空けないといけませんのでご注意ください。例えば、前回年度末の3月に実施した場合、9月以降に検査を実施して報告しなければなりません。)
対象となる建築物の規模については、上記の特定建築物と同じです。
毎年1回の報告が必要な建物用途
学校・学校施設の体育館 |
毎年1回 |
ボーリング場・スケート場・水泳場・スポーツ練習場・ |
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博物館・美術館・図書館 |
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事務所 その他これに類するもの |
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公会堂・集会場 |
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劇場・映画館・演芸場・観覧場(屋外観覧場は除く) |
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ホテル・旅館 |
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病院 |
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診療所 |
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児童福祉施設等(※3) |
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百貨店・マーケット・展示場・物販店舗 |
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飲食店 |
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キャバレー・カフェー・バー・ナイトクラブ・ダンスホール・ |
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公衆浴場 |
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遊技場 |
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寄宿舎 |
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寄宿舎 |
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共同住宅 |
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共同住宅 |
非常用エレベータが設置されているもの(※7) |
(※3)助産施設、乳児院及び障害児入所施設、助産所、盲導犬訓練施設、救護施設及び更生施設、老人短期入所施設等、養護老人ホーム、特別養護老人ホーム、軽費老人ホーム、有料老人ホーム、母子保健施設、障害者支援施設及び福祉ホーム、障害福祉サービス(自立訓練又は就労移行支援を行う事業)施設。
(※4)特定行政庁が条例で定める「個室ビデオ店」「カラオケボックス」「インターネットカフェ・漫画喫茶」「テレフォンクラブ」。
(※5)サービス付高齢者向け住宅、認知症対応型グループホーム、障害者支援グループホーム。
(※6)ただし、堺市と池田市は非常用エレベーターの設置の有無に係わらず建築設備の検査については報告対象外。
共同住宅の建築設備検査は、住戸以外の共用部分(ホール・廊下・階段・集会室・管理人室等)に設置されている建築設備が報告対象。
(※7)防火設備の検査については、堺市と池田市も非常用エレベーターが設置されていれば対象となります。